2013/01/26

世の中の流れ:スタートアップとデジタル

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。
って、もう2月ですね。
今年は定期的に文章を書いていきたいところです。
アウトプットを地味に積み重ねる。
うん。最も苦手とするコツコツ系なので、三日坊主が予測されます。

という訳で本日のテーマは
・世の中はどう変わっているのか。
・また、そこでどんな力が求められるようになっているか。
と漠然としたことを考えてみます。

僕は高校生や大学生の前にたって、
社会人基礎力のようなものを教える、
否、身につけてもらう授業をしていました。

それには、正解などありません。
言ってしまえば、“僕”が思う社会人基礎力です。
それは、難しいと同時に、大きな責任があります。
僕が伝えられることは、考え続ける事や行動し続ける事、学び続ける事など
終わりがない世の中だと感じてもらうことだけでした。
僕にその言葉を体現しないと、ウソつきになってしまいます。
そんな意味でも、僕は考え続けたいと思っているテーマなのです。


そもそも求められる能力なんて、一般解を求めれば、
聞こえの良い抽象的な言葉が多くなってしまいます。
もちろん、優れた言葉を持つ人もいます。
しかし、その本質的な言葉は多くの背景や思考跡がなければ、
受け手にとって、希薄なものになってしまうこともしばしばです。

なので、まずは背景的な部分や見えにくい流れをちょっと考えていこうと思います。


世の中、それは何でどう変わっているか
世の中、社会、国家、実は非常にぼやけたもので、実態があるようでないようで
とらえどころのない言葉、概念です。

働くという文脈で言えば、
自分が生活する身の回り全ては誰かの仕事によって成り立っています。

今、この文を読むために使っているパソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット。
それはどこかで誰かが考え、どこかで誰かが作り、どこかからそこへ誰かが運び、今そこにあります。
部屋の電球、棚、マフラー、コート、食器、靴、扉、ドアノブ。
構築された世界の裏側には仕事が存在します。

仕事とは、誰かにとって意味や価値があることです。
それをビジネスと言えば、その意味や価値が換金されるものと言えます。
例えば、道路を舗装することはそこを通る人にとって、意味があることですが
それを直接負担しろと言われても困ります。
なので、税金をとって、それを再分配しているわけですね。
いやぁ、国って仕組みは凄い。


過度なビジネス信者は、物事を換金可能性でしか見れません。
確かに飯を食うためにお金は必要だし、誰かがお金を払う≒価値あることだと言えます。
しかし、世には、お金では測れない価値や、換金できない意味があります。
それは理想論や綺麗事ではなく、事実です。
それに、ただ儲かるだけで、仕事に矜持を持てますか。

逆に行き過ぎた平和主義者、反ビジネス論者、反資本主義者は
ビジネスの可能性を根拠乏しいままに真っ向から否定します。
こういった方々は聞こえが良い言葉が大好きで、平穏志向なはずですが
なぜか原理主義に陥り、自分たち以外を排除しようとします。
そして、貨幣を否定したりする癖に、お金をもらう仕事をやり
普通にご飯を食べていたりします。別に自給自足したりしません。
あとアフィリエイトとかしたりしますね。
矛盾を抱えているフラストレーションが外に向いているのかもしれません。


ちょっと批判っぽくなってしまいましたが、
バランス感覚を持とうという結論でここは閉めます。

若者におっさんは、「世の中そんなに甘くないぞ」と言ったりしますが
世の中は思っている以上に厳しい部分と、思っている以上に甘い部分が混在しています。
甘い汁を啜りたい放題な方々がいらっしゃるのも事実。
そこを目指したくないし、目指してもらいたくはないですね(誰にや・・・

さて、ここら辺からもうちょっと具体的に書いてみます。

1.スタートアップ(起業)は流行っているの?

twitterやFacebookが普及した頃からでしょうか。
ソーシャルゲームが流行り始めた頃からでしょうか。
スマートフォンやアプリが当たり前のものになりつつあるからでしょうか。

なぜかベンチャーがスタートアップとリニューアルして流行っているとのことです。
しかし、実際はアプリやソーシャルサービスにチャレンジしたけど、
マネタイズが・・・・

というか、まぁマネタイズって何。
今まではサービスやプロダクトを提供し、その対価としてお金をもらうWebビジネスや
PVを集め広告モデルで稼ぐWebメディアなどがメインでした。
しかし、フリーミアムの考え方が普及してきた頃から、Webサービスのコストダウンもあり「無料で使えるユーザーをたくさんつかまえて、一部にお金を払ってもらう」というモデルがちょこちょこと増えてきました。
とは言っても、このモデルは無料ユーザーはかなりの規模で囲い込んだり、有料への導線をしっかり設計しなければ、実は難しいモデルです。

そこをよく考えずに、「このアプリいけんじゃね」的なアイデアと突破力的なものに
シードアクセラレーターという少額出資ファンドがお金を出すわけです。

このアクセラレーターの方がブームなんじゃないか?というほど増えています。
Web関連でそれなりに儲けた会社が投資部門を独立させたり、
大企業が自社で新規事業を育てるよりも子会社としてアクセラレーターをつくり
文字通りシード(種)を発掘したり。

そういう意味では、起業のハードルは下がっていると言われています。
しかし、エンジニアというものづくり人材を起点とするので、
デザイナーやビジネス開発ができる人間という組み合わせが重要だと言われたり、言われなかったり。肝はサービスのアイディアよりも、チームビルディングなのかもしれません。

まぁ、ググったらわかることなんですが、閉じるサービスやアプリの多いこと多いこと。
こういったWeb業界の「とりあえずリリースして、フィードバックがあれば直す」的な誤ったリーンスタートアップ的な考えは、よく炎上につながります。
簡単に言うと、軽いノリなのです。しかし、それはしょうがない。
取り組んでいる部分が、「なければならない」ものではなく「あったらいいかも」の種類だからです。
なので、非WebとWebの叩き合い、炎上というのは一昔前に流行ったバカの壁ってことです。


最近は、正しくリーンを読み、それなりのクオリティを持ったプロダクトを出す、であったり、マネタイズを意識して事業をスタートするという傾向にあるようです。
当たり前と言えば、当たり前なのかもしれませんが。

逆に、マネタイズをせず、ユーザーをそれなりに多く集めて、大きな会社に買ってもらうというエグジットもあるようです。
インスタグラムがFacebookに買収されたり、日本でもソーシャルゲームやマッチングサービスが大きめの会社に買われたりしていますね。
それも価値の換金なので、ビジネス的にはアリなんだと思います。

そんなこんなで、スマートフォンやタブレットの普及はまだまだこれからなので、
この分野のスタートアップはまだまだ続くと思われます。
特にiOS VS Androidに非常に注目が集まるところ。
タブレットの様子を見ていると、この分野でAndroidが巻き返し、プラットフォーマーとして
より確固たる地位を築くのかもしれません。うーん、ネクサス7欲しい。

現状もそうですが、アプリの開発やスマーフォンでのサイトデザインにおいて
人材は不足しています。
数値的な根拠は引っ張ってきていないのですが、ざっくり求人を調べても分かるかと思います。
英語よりも、プログラミングを学ぶべき時代です。
とは言いつつも、プログラミングは英語なので、結果的にやっぱり英語も必要ですね。


という訳で、Webやデジタルに話をシフトします。

2.Web、インターネットは何を変える?

まず、EC。もはやネットのスーパーも出てきているし、
コンビニよりもコンビニエンスになりつつあるEコマース。
スマートフォンで出店作業ができるサービスもいくつか登場し、
その課金も格安である。
どのプラットフォームを使うかもあるが、誰でもネットショップを持つ事ができる時代なので、リアル店舗でやる人はリアル店舗の価値を存分に引き出すことが求められる。
特にただ安いだけだと、それはネットに置き換わる可能性が高い。
単純に店舗より倉庫の方がコストが低いし、人件費も低くなるし、
商圏がまったく異なるから。もちろん、競合も多いけどね。

また、携帯やスマホでも高画質な画像が撮影でき、ちょっとした加工ができたり
気軽に転送できたりすると、デジカメは存在理由をなくしてしまう。
プリントカメラからデジカメに起きたシフトは、異業種の競争でまた変化しつつある。
そんな中、一眼レフが少しブームであったり、デジカメにWi-Fi機能をつけたものが出たりしている。

違う視点を言えば、ソーシャルメディアでの炎上騒動がとても増えた。
これは飲酒コメントや軽犯罪自白的な“友達と飲みながら話す”レベルを公に発信してしまうことが原因のほとんど。
ITリテラシーや情報リテラシーと言ってもいいのだが、Webの適切な感覚、自分の知らない部分への想像性が欠如している。
もはや、情報の取り扱いやWebのお作法は義務教育に組み込むべきところまで来ているのではないか。
しかし、そもそも先生がこういったリテラシーについて理解していないため、現場には期待してはいけないのが事実である。
学校では、いまだに一太郎が使われていたりする。懐かし過ぎて、思い出すのに10秒かかる。

リテラシーの差は広がっているが、それ自体が経験知であり、暗黙知であるため、
伝達しにくい領域なのかもしれません。

ECからの流れで、炎上の話になりましたが、電気自動車の開発はWebと関係が強くなりそうです。
smart tvやsmart carのコンセプトは、Web技術を活用した利便性の刷新がポイントだと感じています。
例えば、smart carであれば、利用者の顔を認識し、エンジンを入れるとクラウド連携し、目的地へ誘導してくれたり。
Webで培われた技術が自動車をより自動にしていく可能性が高いのです。
テスラに乗っている人のブログなどを読むと、その凄さがひしひしと伝わってきます。
また、カーシェアリングでも、iPhoneアプリで鍵機能を果たし、予約が簡単にできるようなサービスもあります。
あげていけば、サービスは細かい説明になったり、これから論は半分妄想になるのですが、決定的な違いとして
今までは「Web的なものが使えると便利」だったのが
これからは「Web的なものが使えないと圧倒的に不便」な時代になっていくということです。
しかし、タンジブルビット(触れる情報)も進んでおり、
キネクトやleap motionにそういった技術コンセプトが生きていると思います。
AppleのUIでもわかるように、説明がなくてもわかるデザインやテクノロジーが求められています。
この領域では、人類文化学、人間工学、感性学、社会学、生物学、など様々な視点から、
使いやすいことを科学し、検証し、実現するデザイナーが必要となっていくと思います。

で、この流れでソーシャルビジネス、インクルーシブなビジネスについて考えたかったけど
続きは次回ということで。

書きながら、カールスバーグ飲んでたら、うますぎて 買ってしまった。。。

 

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