「善意が善行につながるわけではない」
良かれと思ったことが、人を傷つけてしまうこともある。
善意というのは、相手の立場にたって考えなければ、時に結果として悪行となってしまう。
善行であると信じているし、想いが強いために
簡単に引くことができない、そうならないのである。
さらに言えば、多くの人を巻き込む善意には細心の注意が必要だ。
善意が起こるとき、それは平時ではなく、有事である。
普段の冷静さを忘れていることに気付かない。
何かしなければ、と焦燥感に駆られる。
無力な自分を感じて、怖くなる。
有事の際に、平静ではいられない。
平静ではない状況下での、善意。
それは強いリーダーシップになる。
だからこそ、舵を取る際に気をつける必要がある。
その行動は悪行にならないか。
自分たちが果たそうとする目的、担うべき役割、
それらと行動はちゃんとつながっているか。
リーダーシップは諸刃の剣。
行動の一歩手前で少し振り返ること。
正しい行い、善い行い。
何が悪くて、何が良いか。
その決断に正解などない。
それでも、誰かのためと思い、何かをする。
その何かが本当に誰かのためになるように、善意を持って行動を始める人
周りを巻き込むリーダーシップを発揮する人は今一度、自身に仲間に問うべきなのかもしれない。
自分たちが取り組もうとしている“事”の意味を。
それからでも行動は遅くないはず。
そして、普段の生活をすることも、待つことも、祈ることも、それはそれで意味がある。