2010/03/01

独り言

政治家という仕事、職業、生き方。
それを色々と考えさせられた。


誤解を恐れずに言えば、未熟ながら、僕も政治に触れる機会があり、少し憧れを抱いている。

それは表面的なものではなくて、中身として。


現職の国会議員の話を聞いて、様々なことを感じた。

例えば、メディアでは2000万の給料をもらって、グリーン車乗り放題で、
と聞くが、実際に家庭にいくらのお金を落とせるかを聞いて愕然とする。

もちろん、政治家になるのに金を求めてなるのか!って考え方も一理あるけど、やっぱり生きていくのに経済性は必要。

そして、落選してしまえば、ただの人だということ。
これは想像を絶するリスキーさ。

ある日を境に無職になる。
ほとんどの人が家族を抱えているにも関わらず。


最後に、いわゆる"若者"の声がまったく届いていないことに驚いた。

驚愕と言った方が適切かもしれない。


今日、勉強会に来ていただいた議員である稲富さんは、一年生議員で39歳である。
つまり、若い。

でも、彼の集会や講演会に参加する人はほぼ全てが年上だという。

若者の声は、若い議員にすら届いていない。

経済成長の議論をするのは大事だ。
外需か、内需か。
次世代の産業は何か?
人口減少、少子化にどう対応するか?

とても大事だ。

でも、それを話しているおっさんたちの軸は1つでしかない。

経済的豊かさという軸だけ。

どう考えても、今の若い世代とは食い違っている。

僕らは、幼い頃にバブルが崩壊し、右肩上がりの経済成長なんて本でしか感じない。

エリートと呼ばれた大学のやつが毒ガスをばら蒔き、地震が街を破壊し、飛行機がタワーに突っ込んだ。
首相はコロコロ変わる。


そんな中で、未来って素敵だとか、夢を持つことの大切さなんて語られても、何もリアリティを感じない。
これから経済成長だ!って言われて響くのだろうか。


そんな中で、みんなが心のどこかで社会に貢献したい、変えたいと思っている。


若い世代は、金に価値を感じていない。
モノにも感じていない。
金もモノも大事だけど、自分やそのつながりを大事にしている。
個々の差はあれ、それは社会だ。

別にお金や経済性を軽視しているわけではない。

優先順位やバランスの問題だ。

世の中と自分がどう関わればいいかを悩んでいる。

「社会性」と「経済性」の狭間で。


そんな気持ちは一ミリだって、届いていない。

それは若者側にも原因がある。

政治って難しいこと。
自分とは関係のない遠いこと。
一票じゃ何も変わらない。

一理ある。
ある面で、それは正しい。

だけど、「そう思う」だけで、実際に動かないと、本当に何も変わらない。

声すら届いていない。

成長は理想への過程だ。

でも、現状は何も理解されていない。

物差しが違う。

ある意味正しくて、ある意味間違っている。


半分半分なのだろう。

もっとベターな答えがある。


自分や自分の周りに、影響が出る一歩手前まで来ている。

本当に、茹でガエル状態だ。


ビーカーに温いお湯に入れて、カエルを入れる。
ビーカーをゆっくり熱していくと、カエルは逃げることなく、茹で上がって死ぬ。


もう半分茹で上がっている。

こんな悶々とした想いを持ちながら、話を聞いていた。
普段だったら、喋ってしまう。
言えば良いのに。と思う自分がいて、言わない自分がいる。


珍しく黙っていた。


勝手に手がワインボトルとグラスに届いていた。


喉の渇きと、耐えられない時間が飲む量に比例する。

自分がちっぽけな存在で、世の中が広くて、問題は山積みで。

でも、知ったから、考えたから、感じたから、何かしないといけないんだろう。

そう思った。

政治や国が何かをしてくれる訳じゃない。
逆に、政治や国が過剰に何かをすべきではない。
過度に何かをすれば、短期的な依存をうみ、それが破綻につながる。
しないことを正しく示さなきゃならない。


それでも、政治家にはやるべきことがあるし、
それ以上に1人1人のやるべきことがある。

0 件のコメント:

ランサー