【この記事は大学生を読者として想定しています】
正直言って、就職活動の話をブログには書きたくない。
1、僕自身は就職活動でそんなにうまくいっていない
→内定辞退1社、最終面接落ち1社くらいしかマトモな戦績がない
2、小手先テクニック論や細かい情報の集積になりがち
→就活についての文章は妙に現実的で、視点が偏っていてクリティカルではないものが多い
だが、何かちゃんと伝えないとヤバい!と思ってしまったのである。
それにも理由があって、鹿児島の大学生と接していて、
①あまりにも情報が少なく、視野が狭い
②かなりベーシックなテクニックすら知らない
③だが、潜在能力的には低いわけではない
という風に感じたわけです。
さらにこの前参加したある就活支援のイベントがあまりにもひどかった。
くだらなさすぎて、途中で帰ったほど。
じゃあ、お前に何かできんのか!って思う訳ですが、
まぁ、なんかできることがあるだろうと。
僕は学生時代、2年間ほど就職活動をしていました。
3年生の時からはじめ、4年生の4月末に教育業界の某社から内々定を頂きました。
ただ最後の最後で「俺は受験戦争を促進したいわけじゃねぇ!」と思い、辞退しました。
他にも色々と理由はありますが、これがけっこう大きな理由。
ちなみにエントリーシートや面接では、
「新規事業がやりたい。大学生のキャリア教育をやりたい」と言っていました。
回り回って、今の僕はそういう教育で事業を起こそうとしています。
大学卒業して、放浪したり、NPOに就職したり、特殊な人生を進んでいますが、
軸はあまりブレていなかったのかもしれません。
話を戻すと、大学4年から5年にかけての就職活動中に
“実績作り”も兼ねて、就職活動支援もしていました。
不思議ですよね。就活しているヤツが他の学生の支援もしているわけです。
そういえば、その時NPOでインターンしたり、BARの一日店長したり、
合宿イベントをしたりもしていました。常にバタバタだったような。
今考えると、忙しいことに没頭していた気がします。一種の自己陶酔だったのかも。
そのとき、就活支援は2つのことをしていました。
・外部講師を呼び、講義してもらい、ワークショップするセミナー
エントリーシート、グループディスカッション、面接の3講座(参加費3,000円でした)
・友人が運営していた就活支援団体のお手伝い
模擬面接やエントリーシート、グループディスカッションのアドバイスなど。
なので、添削スキルやダメだし・フィードバックがうまくなっていきました。
ちなみに「先輩風を吹かせたドヤ顔アドバイザー」にはなりたくなかったので、
人事用の本を読みあさり、会社側の視点を勉強していたりも。
そんな訳で、上記の経験をもとにいくつか就職活動に関する記事を書く予定です。
前段が長くなってしまったけど、それではエントリーシート(ES)の話へ入ります。
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そもそもESは自分の代替するものである。
夏休みの宿題的に書き上げるものではない。
何故かというと、ESは選考や面接で使われるだけでなく、
入社してからも使われる資料であるから。
なので、じっくり書く必要がある。
特に文章を書かない人は推敲を重ねるべし。
基本的な型として、
・自己PR
・志望動機
があり、だいたい400文字程度で作っておくのが必須。というか前提。
文章の共通する評価ポイントとして、下記の2つが大きい。
・文章としてのクオリティ
構成が適切か(結論→理由→具体例)
文の質が高いか(語彙・表現)
・内容の適切さ
主張と設問との整合性があるか
主張の一貫性は保たれているか
簡単に言うと、
「読みやすく、読み応えがあり、設問の意図に沿った文章であるか」
ということ。
さらっと書いたけど、実は難しい。
だが、諦める必要はない。時間をかければ、何とかなる。
質の高い文章を、しかも自分のことについて書くとなると、
必然的に自分との対話や経験の棚卸しをすることになる。
それを自己分析と呼ぶのだが、「自己分析」と先に名付けると
抽象度が高すぎて、肌感覚で理解できず、ノウハウ本に頼ってしまう人が多い。
効果は多少あるかもしれないが、向き不向きがあり、あまりおすすめしない。
ちなみに、ESの質はだいたい2秒くらいでわかります。
模擬面接をした時に、10枚くらいのESにさっと目を通しただけで、
「あ、この人良さそう」とか「この人、即席だな」というのがわかるんです。
なぜかというと、
・文語になっていない(口語に近い)
・文字数をできるだけ埋めるような文章
・メッセージが不明確
・書いてある単語の端々に“浅さ”を感じる
みたいなとこです。
最近、僕はインターン生の面談をしている時に
大学1〜4年生が書いたESを読む機会があったんですが、
「あ、この人は本読んでいる人だな」というのが一発でわかりました。
大学名とか学年とか抜きにして。
文章に関しては、
「大量のインプットがアウトプットの質につながる」
のは間違いなさそうです。
では、もう少し具体的な内容について書いていきます。
■自己PR
自己PRは、自己紹介とは違います。
「私は○○という人間で、御社の○○で○○という形で役に立ちます」というPRです。
PRといっていますが、パブリックリレーション(広報)というよりは、
プロモーション(販売促進)ですね。正しくはセルフプロモーションなのかも。
このプロモーションは2つのポイントがあります。
私はどんな人かという事とあなたの会社でどう役立つかという事。
これは世の中の商品やサービスとまったく同じ。
「自分がどんな人かを知るにはどうすればいいか?」ですか?
そんなのは知りません。自分で振り返るか、周りの人に聴くかすればいいと思います。
僕の場合、自分に関するキーワードを100個くらい書き出して、
グルーピングしながら整理して、まとめました。
※キーワードは他人から言われたこと、自分で思う自分、キャラクターや性格など
ありとあらゆる視点から箇条書きしていきました。
誰かの名言で「親しい友人を5名思い浮かべてください。それがあなたです」
というような文があったと思いますが、これは真を突いているなと思いました。
そういうやり方もありかもしれません。
そして、後者の「会社でどう役に立つか」について。
こればっかりは会社にもよるのですが、基本的なスタンスとして、
・ルーティンとして新卒を採る会社
・不定期で新卒を採る会社
の二つにわかれます。
ルーティンで採っている会社は
・辞める社員が多いので、採らなければならない
・会社が成長しているので、人を増やさなければならない
・会社の成長を予測した上で、人を育てておきたい
みたいなところです。
不定期で採っている会社は
・辞める社員がいても、会社自体が停滞ぎみで採る余地がない
・新卒のフレッシュさを会社に取り込みたい(つまり閉塞感がある)
みたいなところです。
ここらへんは全然MECEじゃないです。
しかし、上記のポイントがわかるだけでも、欲しい人材像はまったく変わってきます。
いわゆるソルジャー(すぐやめてもいい兵隊みたいな社員)が欲しい会社、
将来の幹部候補生が欲しい会社、新しいアイデアが欲しい会社。
色々あるのです。
まぁ、多くの会社が「欲しい人材は?」と聞かれると
「自分で考え、行動するリーダーシップのある人材」みたいなことを言います。
この回答自体、抽象的で優等生的な感じがしますが、実際は違う。
例えば、本当の意味で「自分で考える人」は相手が上司であろうと
クライアントであろうと意見対立を恐れないと思います。
さて、それを御社は許容する器がありますか?と。
ということで、実際は欲しい人材像は違うんですよね。
そういうのは、会社の人の話だけでなく、業界動向、会社の資料などから
読み解かないといけない。こういうスキルは大事だと思います。
長くなってきたので、このへんで。
「志望動機」についてはまた書きます。
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